55歳最低男がぼんやりと考えている日本の未来
■恵まれた状況下にない現代の若者
55歳というと60歳まであと5年足らず。近い。じいさんへ向けて爆走中である。すでに半世紀以上を生きてきたわけだが、人生を振り返ると、そんなに長く生きてきたという実感はないものである。
私が働き出したのは、バブル崩壊以前だから、就職事情には恵まれていたといえる。経験などなくても仕事を自由に選ぶことができたし、もともと派遣社員や契約社員を募集するということ自体がないかもしくはあってもごく一部だったので、アルバイト以外であれば正社員雇用ということになった。さらに終身雇用が一般化していたので、まともに働くのであればそれは生涯に渡り働き続ける環境でもあった。
現代の若者は、それに比べると過酷な状況下に置かれているので、とてもかわいそうだと思うし、若年層には楽をして会社に入って、それでいて何もしないのに高い給料をもらう私たち世代に大きな不満を持つ者も少なくないという。まあ、私はまともな仕事に就いていないので、とやかく言われる筋合いはないし、そもそも底辺にへばりつくおっさんに興味はないはずである。
でもまあ、現在の若者の不満もわからないではない。社会に踏み出す第一歩から過酷な社会など本来はあってはならない。しかも大学まで出ていて、社会に否定し続けられる状況など、あってはならないと考えている。
■今後の日本はどのような展開を辿るのか
さて、この過酷な状況下にある日本だが、今後はどの様な展開を見せていくのだろうか。とはいえ、未来を予想することはとても難しいものだ。でも、統計からある程度の数値を見切ることはできるものだ。
たとえば人口とその比率。現在の日本の人口はおおよそ1億2千万人程度だが、これが2060年には9千万人を割り込むとの統計上の予想が立っている。また、問題になるのはその高齢化率だ。ちなみに現在の65歳以上の人口は25%程度だが、2060年にはこれが約40%程度までに拡大する。
つまり日本人の10人に4人はジジババになるってことだ。出生率を引き上げるための施策を政府が打ち出せない場合、この数値が現実となる可能性はとても高いといえるだろう。
「おいおい、そんなにジジババが増えんのかよ。やってらんねえなあ」
とそう思われた20代の若者よ。あなたはこのジジババ側にいる。なんせ45年後のことだからね。おわかりかな?
さて、だからこそ現代の若者は準備をしておかなければならない。あなた達は、未来の若者に邪魔者扱いをされつつ老後を生きなければならなくなる可能性が高いからだ。
現在老人の存在に不満を持つ働く世代は、全人口のおよそ62%。この世代が25%のジジババを支えている。しかし、あなたがジジババになる頃には、働く世代は全人口の50%しか存在しないのに、あなたを含めたジジババの人口比率は、40%にもふくれあがっている。働く世代が多大な負担を強いられることになり、かなりの邪魔者扱いをされる可能性が高い。
また、老人福祉に投じられる資金や年金などの予算にも、ある程度の制約がかかる可能性がある。だから、政府になど頼っていられない老後が待ち受けている。
■現代の若者がしておくべき準備とは
これまで教育者や親の責任でゆとり世代だ何だといわれつつ就職に苦労し、そしてそれでも必死に生きて、それでやっと老後かよと思うと、その頃にはまわりはジジババで溢れかえった世界になってるなんて、あまりにかわいそうな世代である。しかしだからこそ、しっかりと若い頃から準備を進めておく必要があるわけだ。
「でも準備ってなにすればいいわけよ?」
最も重要になるのは老後の資金だ。まあ、それをまったく持たない私が言っても説得力はないわけだが、あなたの人生はあなたが守らなければならない。でも、だからといって毎月多くのカネを貯蓄に回していては面白い人生は送れないので、とりあえずは老後の資金として、月1万円でも貯蓄に回すことをお勧めする。
また、同時に経済や投資についての勉強をしっかりとしておいていただきたい。経済状況の把握は、未来の予測にある程度のパワーを発揮してくれるはずだ。少ない貯蓄を増やしていくためには、どうしても投資に関する知識が必要となる。
月1万円というと、40年でもわずか500万程度にしかならないが、しっかりとした経済を見越す目と投資の知識があれば、それを何倍にも増やすことができるようになるはずだ。
すると、50こいて仕事なんかを探さなくても、南の島のリゾートでのんびりと余生を過ごすことが可能となる。まあ、騙されたと思って実行してみていただきたい。きっとあなたの人生は大きく変わるはずだからだ。
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