放浪の旅が全然放浪になっていない件について
涼しくなったので、というより個々の所朝晩は寒いわけだが、車で放浪の旅にでようと考えていた。で、あれこれと車に詰め込んで出発はしたものの、実は一つふたつ立ち寄らなければならなかったので、放浪の旅の中にその地は含める必要があった。
ところが、旅の中に2点の目的地があると、おのずとその2点を通過するルートをたどる必要があるわけであり、GoogleMapであれこれと見ていて、効果的にまわろうと貧乏心が出てきてしまい、気が付くと、しっかりとルートが決定している。で、それで満足をしてふと考えて思うわけである。
「ぜんぜん放浪の旅じゃないじゃん」
で、ふと考えるわけだが、放浪の旅というのは、ずいぶんと豊かな方々が実現できる旅なのかもしれない。貧乏人の私は、あれこれと考えては効率的にことをなす方法で考えを巡らせてしまう癖があるようで、これでは全然放浪の旅にならない。
地図に2点を含む大きな円を描き、そのルート上にある道の駅やネットカフェなどをチェックしていけば、おのずとルートは確定してしまう。たしかに効果的にまわることはできるわけだが、放浪にはならない。
そもそも「土曜日の午前中には帰るから」などと家族に言って出る放浪の旅があろうはずもないわけであり、貧乏旅ではあるものの放浪にはなっていないなあと感じつつ、車を走らせていたりするわけである。
ただし、車にPCがあればとりあえず社内で原稿を書くこともできるし動画を作成することもできる。私は格安SIMを用いているので、動画のアップはちょっと重たいのだが、コンビニではフリーWi-Fiを使うことができるので、これを用いれば問題はない。
■それでも旅には予想外の展開があるもの
とまあ、あんまり面白みのない旅だなあと思いつつも出るわけだが、これが予定通りにならないのがやはり旅である。
私は昔格安で購入したナビを使っているが、地図が古すぎて場所によっては使い物にならないので、場合によってはスマホに切り替えてナビアプリで移動することがある。
最近のナビアプリは渋滞情報をリアルタイムに得て、しかも渋滞を避けてルーティングをしてくれる。
「いやぁ便利だわ」
と、幹線道から外れた山間の道を軽快に走行するわけだが、ところがこれがドツボにははまることになる。
ここのところ日本を襲った複数の台風の爪痕だ。私はニュースなどでしか事態を把握していなかったわけだが、日本の各所に大きな影響を及ぼしている。山間部の道を軽快に走っていて、あとしばらく走れば抜けることができるといった所で通行止めになっている。土砂崩れで道がないのだ。ところが山間部の道にう回路はなく、途方にくれるわけである。
住民にお話をうかがうと、山間は道が寸断されることで、生活が一変することとなり、しかも大きなコストが発生する割に交通量が極めて少ない場合、復旧もかなり遅れることもあるという。実際に各所で甚大な被害があり、まったく復旧の目処が立っていなかった。
地方とはいえ、都市部に住んでいる私からすれば、ずいぶんと甘ちゃんだったなあと反省した次第である。
なお、その後体調を崩してしまうというのがこの旅の顛末となるが、これについては、また別の機会にでも。体力的に無理な旅はおすすめできないものの、本格的な冬が到来する前に、ちょっとした旅はいかがでしょうか。