50代からの貧乏ながら気楽な人生

ミドルの視点から見たさまざまな問題やネタを綴ります。

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グローバリズムと公平性を56歳高卒最低男が考える


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■グローバリズムって何なんだ?

グローバリズムという言葉を耳にしたのは、バブル絶頂期前後であったように記憶している。その後のインターネットの登場により、この言葉は加速度的に拡散し、一般に浸透し始めることになった。グローバリズムとは、地球規模の共同体を意味し、つまりは国の枠を超え、自由貿易や市場経済を地球規模に拡大させる思想のことだ。ちなみにグローバリゼーションとは、世界の一体化を意味する。

世界市場に打って出ることができる企業体にとって、このグローバリズムは追い風となった。これまで日本に限られていた市場性を世界規模にまで拡大できれば、文字通りグローバル企業となれるわけであり、増収増益を期待することができる。また、視野を世界に向けるわけだから、さまざまなビジネスチャンスとの接点も期待することができるはずである。しかしこのグローバリズムを政策と絡めてしまうと、話はとてもやっかいなものになる。

グローバリズムは、自分的には「オワコン」、つまり死語的なイメージを持っている。しかし現在でも、この言葉を多用しつつ、経済改革を推進されるお偉い方々は、いったいぜんたい何を考えているのだろうと、少々不安を感じたりもしている。

グローバリズムは、個々の企業体が考えれば良いことであり、国がそれを推進するのは好ましくない。なぜなら、経済圏から国境の意識が薄れたとしても、個々の国はしっかりとした独立性を持ち続ける必要があるからだ。

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■グローバリズムと自由貿易

グローバリズムにおいては、自由貿易の実現が不可欠とする考え方がある。つまり、関税率などについて国家が介入することで、企業体の貿易を促進させるというものだ。

「関税が撤廃されれば、世界貿易環境における公平性が高まるとともに、競争原理が働く。ついていけない企業は淘汰されるが、消費者はより良いものをより安く買えるようになる。良いことではないか」

より良いものが安く買えるようになるのであれば、それは貧乏人の俺にとって、これ以上ありがたいことはない。うまい米が安く買えれば、生活に困窮していたとしても腹一杯食べることができるからだ。でもこれ、多大なリスクを伴うことにお気づきだろうか。

「腹一杯食えるのがリスクなのか?糖尿病なのか?」

いやいや、そこではなくてグローバリズムと自由貿易の話ね。そもそも淘汰される企業にお勤めのあなたは解雇されてしまう。俺と同様、失業者である。でもまあ、お若い方であれば次を探せばよい。成長産業や新たな業態に鞍替えをすれば、むしろ未来を明るくすることができることだろう。

しかしもし、国内の産業自体が淘汰されてしまうことになったらどうだろうか。
「国内の産業が淘汰されても、海外から輸入すれば問題ない」
本当だろうか。本当に問題はないだろうか。

■グローバリズムに内在するリスク

日本は資源に乏しい小さな島国である。資源の少ない日本は、必要となるエネルギーの9割を海外に依存している状況にある。また、私たちが生きるため不可欠な食料の国内自給率は、昭和40年には8割程度あったものの、現在では6割を切ろうとしている。この要因は、食生活の変化にもあるわけだが、海外への依存度が増していることは確かだ。ちなみに、小麦は12%、大豆に至っては7%程度の自給率しかないのが現状である。つまり口にしている多くは、輸入品だってことだ。

ただし、日本人の食生活にとってなくてはならないお米は、これまで96%程度の自給率を維持してきている。私たちが毎日おいしく食べるお米のほとんどは、ご存じのように日本によって生産されている。そしてここに、最低限の国力や防衛力の維持がある。

海外依存度が上昇すれば、それは他国の外交交渉の材料となる。また、万が一戦争が起これば、国交が断絶されるので、貿易はほぼすべて停止状態になることだろう。つまり兵糧責め状態に陥るわけだ。そしてこれが国家レベルの大きなリスクとなる。しかも、このリスクは食品に限らない。金融や保険、医療などあらゆる産業に影響を及ぼしていくことだろう。

だからこそ、日本にとって不可欠な産業については、グローバル化や公平性などとの意識を用いることなく、あくまでも日本のメリットのみを考えながらの外交が必要となる。つまりこれらは死守すべき砦ともいえる。

「でも、必要な部分は死守するんじゃないの?」

そうありたいと願っている。でも、本当に大丈夫なんだろうか?この辺の正しい判断は頭の良い方や偉い先生方々にお任せするしかないが、今更ながら、グローバル化なんて言葉をお使いの方々を見るにつけ、どうしても不安にならざるをえない。また、日本の外交交渉を見ていると、どうも危なっかしい感が否めない。

ちなみにオバマ政権におけるグローバル化は、公平性などよりも、あくまでも米国の利益を追求しようとしている。そしてこれは、ある意味正しい。まあ、実現に苦慮し、米国国内でもさまざまな批判を受けていたことについては、改めて説明するまでもないだろう。

「頑張れ、ニッポン!」

 


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