50代からの貧乏ながら気楽な人生

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所得格差拡大の先にあるディストピアでは誰も幸せにはなれない


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所得格差の拡大が止まらない。ごく限られた富裕層の配下に、多数の低所得者層が形成される世界である。これは、中二病の方であればディストピアをイメージしていただければ、容易に認識して頂けける世界かもしれない。

「能力のない者が貧しくなるのは当然のこと」と、勝ち組に組する人はこのように思われるかもしれない。

しかしディストピアには、実は勝ち組はいない。つまり、現在勝ち組にいると思われているあなたも、今後は底辺層へと転がり落ちる運命にある。今回は「所得格差拡大の先にあるディストピアでは誰も幸せにはなれない」というお話を進めていくことにしよう。

■皆が転がり落ちるディストピアの世界

格差社会の成れの果ては、裾が広大に広がるつぶれた低い山を形成する。ほんの一部の富裕層の配下に、広大な貧困層が広がる。

しかし最初からこのような形を成すわけではない。当初は、正三角形に近いピラミッド型であり、上層から下層まで複数の層によってピラミッドは形成される。

ところが格差が拡大する場合、上層に上ることができるのは一握りであり、大多数は下層へと転がり落ちることになる。富を得ることができるのは一部だが、その者が得る富は膨大であり、それは大多数の下層の労働力や消費に寄って作り出されるからである。

よって、これまで勝ち組に属していた人の多くも格差社会が拡大する中で転がり落ちることになる。

「いや、ボクは大企業にいるから大丈夫」と、思われる方もいらっしゃるかもしれない。

しかし、ディストピアへの移行においては、大企業で働く人々とて例外はない。ディストピアは、大多数が貧困に喘ぐ世界である。

消費者の多くは消費をしようにもできない。つまり市場自体が脆弱なものとなる。すると、大企業であろうとも、利益確保の機会は限りなく少ないものとなる。

企業が利益を追求できないわけだから、多くの人員はリストラを余儀なくされる。たぶんは現在の正社員の8割はそんな対象となる。また、今後は人工知能の活用範囲も拡大するため、それに拍車がかかることになる。

「よかったわ。オレは公務員だし」

この傾向は公務員とて同様である。幅広く拡大した底辺層からは、おおよそ税収を得ることはできない。それでいて多大なコストが発生することになる。

当初は、税収を引き上げることでなんとか国や地方自治体を維持しようとするはずである。しかし次第に予算が限られるとなると、ついには公務員数の維持も難しくなる。

すると上層部は、下層からの切り捨てを行わなければならなくなる。そうしなければ自らの生活さえも守ることができなくなるからだ。よって公務員もまたリストラを余儀なくされるはずである。

■ディストピアでは誰も幸せになれない

さてさて、よって生き残りディストピアの頂点に残るのは、限られた一部の資本家となるはずである。そこで一部の資本家となることができれば、豊かな生活はできることだろう。

しかしこの生活も、実は多くの制約のもとといった条件付きなものとなる。

ディストピアが描かれた世界では、たとえば豪華できらびやかな城があり、そこで一部の富裕層が暮らす。ところがそこは大きな壁に囲まれた限られた一地区に限られる。

塀の外は、広大に広がる底辺層のエリアであり、富裕層の人々はそのエリアに足を運ぶことはできない。つまり、成功者とて檻の中での生活を余儀なくされることになる。
結果として、ディストピアにおいては誰も幸せににはなれないわけである。

「おいおい、ずいぶん破滅的な世界じゃないか」

そうなのだ。だからこそ、ディストピアへと歩んではならない。

■ディストピアへと歩まぬために

では、そんな世界に向けて歩まないためには、どのような政策をとるべきだろうか。これは決して難しい話ではない。

大企業は内部留保を崩し、その一部を労働者に給与として還元すれば良い。また、国や地方自治体は、得た税を公共投資として市場に還元すれば良い。

すると、市場にお金が流れるようになり、それは巡り巡って労働者の給与となる。労働者の給与が満たされれば、現在結婚ができない多くの若者も結婚をして子供を産み育てるようになる。

また、将来に見通しがたつようになれば、得たお金で生活を改善しようとするので、消費額も拡大していくことだろう。

消費が拡大すれば市場も繁栄する。企業はさらに大きな利益をあげることができるので、給与額を上げることができるし、低賃金ではない新たな雇用も創出されることになる。

納税額も増えることから、国や自治体もまた現状を維持することができる。

この好循環があれば、少なくともディストピアへの道を歩むことはなくなるはずなのだ。そして、誰もが幸せに暮らすことができることになるはずである。


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