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り地域という括りと安全保障貿易管理と日本魂

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ここの所、各所で目にするようになった言葉に「り地域」というものがある。これ、どのような意味合いを持つ言葉かをご存知だろうか。そもそもここで言う地域とは、安全保障貿易管理で用いられている対外輸出国を意味している。

■安全保障貿易管理

で、安全保障貿易管理について知るためには、経済産業省のホームページを参照すれば良い。経済産業省の安全保障貿易の概要ページでは、安全保障貿易管理について以下のような説明がある。

「我が国をはじめとする主要国では、武器や軍事転用可能な貨物・技術が、我が国及び国際社会の安全性を脅かす国家やテロリスト等、懸念活動を行うおそれのある者に渡ることを防ぐため、先進国を中心とした国際的な枠組み(国際輸出管理レジーム)を作り、国際社会と協調して輸出等の管理を行う。 我が国においては、この安全保障の観点に立った貿易管理の取組を、外国為替及び外国貿易法に基づき実施している」

ふむふむ。

また、安全保障貿易管理の制度概要を抑える上では、リスト規制と、キャッチオール規制について理解しておく必要がある。

■リスト規制

まずはリスト規制。これには以下の説明がなされている。

「国際輸出管理レジームにおける合意に基づき、大量破壊兵器やその他の通常兵器の開発等に用いられるおそれが高い特定の機微な貨物や技術については、貨物の輸出や技術の対外提供に先立ち、政府が輸出管理を実施し、懸念のある用途に転用されるおそれがあるかどうかその国の政府が審査を行う。許可が必要となる具体的な貨物、これらの技術については、参加国合意の下各国際輸出管理レジームがそれぞれ公表する規制対象品目リストにおいて、貨物及び技術の種類・仕様(スペック)が具体的に定められており、これらのリストに基づき、各国において規制が行われる」

■キャッチオール規制

そしてキャッチオール規制。キャッチオールは補完的輸出規制とも呼ばれていて、次のような説明がなされている。

「リスト規制品以外のものを取り扱う場合であっても、輸出しようとする貨物や提供しようとする技術が、大量破壊兵器等の開発、製造、使用又は貯蔵もしくは通常兵器の開発、製造又は使用に用いられるおそれがあることを輸出者が知った場合、又は経済産業大臣から、許可申請をすべき旨の通知(インフォーム通知)を受けた場合には、輸出又は提供に当たって経済産業大臣の許可が必要となる制度。この制度は通称「キャッチオール規制」と呼ばれている。従って、貨物の輸出や技術の提供を行う際は、リスト規制とキャッチオール規制の両方の観点から確認を行う必要がある。なお、いずれもいわゆるホワイト国向けの貨物の輸出や技術の提供については、キャッチオール規制の対象から外れている」

いかがだろうか。ここまでご理解いただけただろうか。
「いや、全然わからん」
ご安心いただきたい。私も全然わからない。

ただ、リスト規制品以外のものであっても、軍事転用が可能なものについては、キャッチオール規制に基づく確認を行う必要があること、しかしながら、ホワイト国については規制対象とはならないようだということはなんとなく理解できる。

■ホワイト国

さてでは、ホワイト国とはなんだろうか。ホワイト国とは、日本が輸出管理を厳格に実施しているものと認識している国をいう。

ちなみに現在、アイルランド、アメリカ合衆国、アルゼンチン、イタリア、英国、オーストラリア、オーストリア、オランダ、カナダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、チェコ、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、ルクセンブルクを日本ではホワイト国として認定している。そしてこれらの国々は、信頼に足る輸出先として、キャッチオール規制から外れているわけである。

■仕向地

なお、日本から世界へと物資が輸出される際、国によって慎重の度合いを変える必要があることはご理解いただけることだろう。友好国と仮想敵国に同様に物資を輸出することができないのは当然のことであり、よって輸出許可申請手続きも異なることになる。
また、同じ国に対してであっても、輸出する品目によっては慎重な審査が必要となるものもあれば、軽微な審査でも問題ないものもある。

このため経済産業省では、品目別に仕向地を、い地域①②、ろ地域、は地域①②、に地域①②、ほ地域、へ地域、と地域①②、ち地域、り地域に分類し、輸出国を品目別に分類している。

やっと出てきた。り地域!

品目によっても前後するので一概にはいえないが、ざっくりと考えるならば「いろはにほへとちり」の順番で信頼に足る国が分類される。

ちなみに「ち地域」には、アフガニスタン、イラク、イラン、北朝鮮、コンゴ民主共和国、スーダン、ソマリア、中央アフリカ、リビア、レバノンが分類されている。そして最後の「り地域」に新たに、ホワイト国から分類されたのが大韓民国である。

■日本魂

第二次世界大戦に敗戦した日本は、以降、軍事的な牙を抜かれることになる。また、米国との大人の事情もあってか、実におとなしい、おもてなしの国となった。

これを他国が、外交的に弱い国と判断するか否かは他国の勝手であり、これについて日本がどうこうと言う話ではない。

しかし日本国はかつて軍事大国であり、それ以前、侍であり大和魂を持つ国民であったことを忘れてはならない。日本に仏教の教えが入る以前から、日本人には固有の考え方や精神があり、それは遺伝子に刻印されていると言っても良い。つまり今なお、そんな魂の炎は消えてはいない。

おとなしいからと、甘く見ていると少々リスキーだと考えるがいかがだろうか。

 


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