真の軽量版Windows登場を願う59歳Windowsユーザの話
私が主に使用するOSはWindowsである。現在はWindows10を用いている。まあ、改造を施したジャンクのノートPCに至ってはLinuxOSが動いていたりするし、モバイル環境で用いているタブレットではAndroidを用いていたりもするわけだが、メインマシンにWindows環境は譲れない。
そうそう、タブレットの一台もWindows10が動作しているが、貧乏人の私が購入したタブレットは32GBしかないことから、最近では更新すらできなくなってしまった。まあ、今後のアップデートは、一時的な使用領域をクラウド側に用意してくれるようにもなるようだが、でもさあ、OS自体そんなに肥大化しなくてもって感もある。
「今時、MacOSでいいんじゃね?」
といったご意見も聞こえてきそうだ。確かにMacOSを用意すれば、おおよその開発環境を構築することはできるし、アプリケーションにおいても選び放題である。クオリティも高いし、そもそもWindows環境だって構築できる。
スケルトンタイプのiMacが登場した頃「うわぁ。オサレー」とばかりに飛びついたこともあったし、それ以前だったと思うがスティーブジョブズが一時アップルから追放された際に設立したNeXTComputerだってしっかりと追いかけてユーザとなったこともあった。しかしそれでもWindowsを手放すことはなかった。
そもそもカフェにおいてのMacBookでのドヤ顔は、私には少々イメージがあわない。
■Windowsの進化に寄り添って生きてきた
私はDOSからのユーザであり、DOS上で動作するWindows1.0からの付き合いである。この絆はなかなか切ることはできそうにない。しかしWindows信者かといえば、そうでもない。というのも、常に苦労をさせられてきたといった経緯があるからである。
WindowsNTのカーネルには、輝く未来を感じたりもしたが、同時にブルースクリーンに悩まされることにもなった。
また、パーソナルOSとして新たに開発されリリースされたWindows95、98、MEあたりは、カーネルに多々問題があり、サブマシンから昇格させることができずに、基本はWindowsNT3.5、4.0、2000あたりを使い続けた。
ブルースクリーンに悩まされる以前に、フリーズの嵐となることもあり、NT系カーネルの流れをくむWindowsNT系以外に使えるWindowsOSはなかったというのが正直なところだ。
しかしMicrosoftの沼からもやっと抜けるかに思えたOSが登場した。これがWindowsXPである。WindowsXPは、MEに次いでリリースされたパーソナルWindowsだが、MEの後継OSではなく、WindowsNT系カーネルを採用している。比較的軽量であり、NTカーネルの歴史を受け継いでいることもあり安定性も高かった。
これで穏やかな平原をのんびりと歩いていけるかと思っていると、Vistaにおいて肥大化してしまい、こりゃダメだとばかりLinuxのディストリビューション沼に落ちたりもした。
太っちょVistaを反省したのか、Windows7においては意外にすっきりとした姿をみせてくれもしたが「終了時にもスタートボタンってどうよ?」との声に、Windows8ではこれが消えてしまい、ユーザーから非難を浴びることにもなる。さらには、Androidに対抗してか、タッチスクリーンにも対応したが、このインタフェースが便利である一方でなかなか使いにくい。
で、スタートボタンもどき復活の8.1を経て、ほぼ強制的な形でWindows10への移行が進むわけだが、これまた非難の嵐であり、しかも、使わない機能がアップデートとともにあれこれと追加される流れから脱却することはできず、これまたユーザからの非難を浴びて現在に至るという訳である。
■真の軽量版Windowsの登場をお待ちしてまーす
昨今、最新テクノロジーの分野は日進月歩で進化を遂げている。このため、シェアを確保するためには、最新技術のすべてを取り込んでいく必要があることもわかる。OSの場合、すべての最新テクノロジーを取り込むとともに、これをアプリケーション側に提供しなければならない。よって肥大化は致し方ない事でもある。
でもね。逆に軽量化版を貧乏人の私のために用意してくれていてもいいんじゃないかと思う訳である。と、こういうときっとMicrosoftは怒るはずである。
「やってるさ。WindowsRTだって、Windows10Sだって出してるけど、全然注目してくれないじゃないか」
いやいや、ちょっと違うのだ。たとえばChromeに対抗した流れを構築する形で自らの潮流を作るのではなく、自らは姿を消してしまう謙虚さをもった製品でなければならない。
軽量であり基本的な機能にとどめ、昔のCPUやメモリー環境でも軽快に動作しつつ、あれこれと制約がなく、ユーザが自由に環境を構築できる。それでいて、これまでのソフトウェア資産を、ある程度の制約はあるものの使うことが可能であり、そして自らを主張しないOSだ。
まあ、利益追求型の民間企業がそんな奇特な製品をリリースすることはないんだろうが、そんなOSが登場すれば、多くのユーザに支持されることになる。ビジネスはそのあとでもいいんじゃないかと思う。いや、むしろそんな戦略こそが、シェアを拡大するための突破口となるようにも思える。
それでもやっぱりMicrosoftは、Googleの動向が気になるらしい。どうしてもChromeOSを何とかしたいようである。で、そんな流れで聞こえてくる軽量版WindowsOSがWindowsLiteだ。この名称は仮称であり、正式には別の名称がつきそうだが、実はこのOS、既に無料版がリリースされいたりもする。
私は今後もWindowsを使い続けることだろう。しかし、真のお手軽軽量版Windowsが登場してくれて、しかも最新以外のデバイスで軽快に動作してくれたりしたら、貧乏人の私としてはとてもありがたいんだがと考える今日この頃である。