動画視聴に多くの時間を要する日々の苦悩
■テレビなしの生活に入り込んだもの
基本的に私はテレビを観ない。自室にはテレビはないし、家にあるテレビは妻が独占状態なので私がすきいる余地はない。私は家にいる時はほぼ自室にこもっているので、よってテレビを観る機会はないわけである。
さて、では自室では何をしているかというと、PCを相手にネットを徘徊していたり、本を読んでいたりする。私は無類のブログオタクであり、更新されたブログを読み漁ることでかなりの時間を要したりしていた。少なくとも、1、2年前まではそんな時間を過ごすことが多かった。
ところがである。
最近は、自室で過ごす時間の中に、新たなものが加わり、多くの時間を割くまでに急拡大している。
「お宝画像に鼻の下でも伸ばしているのか?」
鋭いご指摘である。この指摘を否定するだけの力は私にはない。しかしそれ以上に時間を割くものとは?
それは動画の視聴である。
現在、登録チャンネル数はすでに100を超えてきており、その多くが毎日更新してくれるものだから、日々追うだけでもかなりの時間が必要となる。
当初はユーザサイドのみの楽しみとして、拡大の一途を辿る動画視聴であったが、最近では配信側にもまわっていることから、リサーチ名目でも動画を視聴する必要が生じ始め、さらに時間がかかる。
本当にどうしたものかと頭を抱える次第である。
■テレビにはない動画の魅力
私は以前、活字から離れる傾向はあるものの、文字から離れることはないはずだといった持論を記事としてご紹介した。しかしこの持論、最近になってゆらぎはじめている。
というのも、動画市場が急速に拡大してきており、最近では何かを調べるにも、動画サイトで検索をかけ、問題解決を動画に求めるユーザが急増している傾向を見て取ることができるからである。
また、動画配信サイトに投稿される動画は、テレビにはない面白さがある。
TV番組は、テレビ局やその関連企業によって制作される。そこには映像の歴史に等しいノウハウが存在するし、そこには個々に分担されたプロの存在がある。つまりプロ集団の総力を結集した作品が番組や映像となっている。
よってクオリティも高いわけだが、一方で動画配信サイトに投稿される動画の多くは、いわば素人によって作られている。
中にはプロ顔負けの技術を有する配信者もいらっしゃるが、おおよそは素人がたとえばスマホで映像を取り、自分で動画編集をして作成する。
1本あたり10分程度のものが多く、それぞれ手軽に観ることができるし、荒削りのものも多い一方で、そこにはリアリティがあり、心に響くものも少なくない。
まさに文字ブログを、読むことなく映像として視聴できるわけであり、そこには文字を読む手間さえ不要となっている。
この市場、今後どのような展開を見せるのかはわからない。もしかしたら現在にはないサービスが浮上してくる可能性もある。ただ、動画ニーズ自体には、しばらくの間、歯止めがかからないようには考えている。
文字オタクの私からすれば、少々複雑な心境であるわけである。