50代からの貧乏ながら気楽な人生

ミドルの視点から見たさまざまな問題やネタを綴ります。

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ワンコールワーカーとしての日雇いバイトで忙しい日々


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■ワンコールワーカーとしての日々

ここの所、定期的にワンコールワーカーとしての日雇いバイトにありつけているので、雑務の傍らで肉体労働者として働く日々を送っている。お陰で身体はかなりシェイプアップし、体重はジャスト理想体重となっている。また、筋肉が盛り上がる一方で、脂肪がそぎ落とされたことから、計測はしていないが、体脂肪率はかなり低下した感がある。

しかし困るのは、骨や関節に対する負荷に、なかなか身体が慣れてくれないということだろうか。筋肉はすぐに付き、力も体力も向上した実感があるのだが、骨や関節は、筋肉ほど順応性が高くないようで、どうしても手などの痛みが取れにくい。でもまあ無理もないか。これまでの人生において、俺は体力勝負の仕事をした経験がない。

「箸より思い物を持ったことがない」といった言葉があるが、多くの場合、俺はキーボードをたたいていたので、仕事では箸はおろかペンすら持つことはなかった。

これまでは、運動不足は健康を損ねるという理由から、週に1、2回程度ジムで汗を流していたが、最近では、もっぱらOFFの日は身体を休める必要性を感じている。また、50も半ばを過ぎると、体力はかなり落ちてきているらしく、共に働く若者ほどの力もなければ、持続力もない。これは、どう頑張ってみてもかないそうにない。スポーツ選手がミドルにさしかかる頃、引退を表明する理由が、今では痛いほど良くわかる。

よって、いくら仕事があったとしても、2日働いたら2日休む程度の労働しかできない。幸い、ワンコールワーカーの場合、仕事さえあれば、スケジュールを自分で決定することができるので、ウイークデイを連日通して働く必要はない。

「あー今日は仕事か。かったりー」といって頑張って働くと、次の日は「やっと明日は休みだ」と花金気分で盛り上がる。そして2日休んでは再び1日かもしくは2日程度働くと言った感じだろうか。自由なスケジュールを組めるので、気分が乗らない時には3連休にしたりもするが、身体は復帰するものの、そのまま仕事に行きたくなくなったりしてしまうのは、少々やっかいである。

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■ワンコールワークの現場で知り合った若者

ワンコールワーカーとして働くと、多くの若者と出会うことになる。さすがに俺の年齢でワンコールワーカーに落ちる人間は少なく、同年代に出会うことはまずないが、それでも30代半ばでワンコールワーカーを専業とする人間は多く目にする。また、国立大学卒などもいたりする。

この前も、理系卒の30代半ばの男と一緒になった。情報工学を専攻していたらしく、雑談から発展し、自然言語解析やニューロコンピューティング、ディープラーニングなどのAI分野の話に花を咲かせつつ、ともに手弁当を食べたりした。

しかし、話に盛り上がりつつも、ある種の疑問が脳裏をよぎる。先端分野に明るく、しかも30代半ばという、俺からすればまだまだ十分に若手の彼が、なぜワンコールワーカーなんだろうか。しっかりと就職活動をして、正社員として社会に貢献しても良さそうなものだが。ということで、つっこんだ質問を投げてみる。

「で、なんで若い君がワンコールワーカーなんだ?探せばもっとまともな仕事があるだろうに」
「大学を出て、大手に就職はしたんですが、どうも馴染めなくて」
「で、やめちゃったんだ」
「ええ。でも、大手への再就職はかなわず、中堅企業に勤めたんですが・・・」

リーマンショックのあおりを受けて、業績が急速に悪化し、リストラを食らったということらしい。人生はちょっとしたことが切っ掛けとなり、下り坂を転がり落ちることもある。その後は仕事がなく、困った彼は、ワンコールワーカーとして生計を立てるようになる。独り身の彼が最低限の生活を維持するだけの収入は、ワンコールワーカーでも確保できる。このため、ハードワークながら気楽なワンコールワーカーを続けてしまったわけだ。

その後、思い直して就職活動を始めてみたが、数年の日雇いバイト期間が、ブランクとして職務経歴に穴をあけることになり、また、30代半ばという年齢もあり、「不採用通知」の連打を浴びることになる。そしてついには、探すことすらあきらめてしまったという経緯らしい。

「今後はどう生きていくつもり?」
「今はまったくわかりません。でもこの仕事、50になったらできませんものね。考えなきゃだめですね」

と、この段階で、彼は俺の実年齢を知らず、また、たぶんは40代男に見てくれていることが判明する。「目の前の男は、すでに56歳なわけでして・・・」とは、流石の俺も言うことができなかった。

「仕事がないのなら、作り出すことを考えるといい」
「起業ですか?」
「そうだね。君なら頭も体力もあるから、しっかりとしたビジネスモデルを考えて育てていけば、きっと成功できるだろう」
「ありがとうございます。じっくり考えてみることにします」

再び午後の仕事に汗を流し、本当はジジイの俺は、ヘロヘロになりつつも彼に声をかける。

「機会があれば、また会おう」
「ええ。楽しみにしています」

ワンコールワーカーは、毎日異なる場所に振られるので、次にどこで会うことになるかの判断が付かない。しかし、そんな言葉を交わすことに、まったく違和感を抱くことがなくなった自分は、すでに立派なワンコールワーカーとなってしまったのかもしれない。ちょっとブルーな今日この頃である。

 


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