50代からの貧乏ながら気楽な人生

ミドルの視点から見たさまざまな問題やネタを綴ります。

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[第2話]50代になったら次が決まるまで絶対に会社を辞めてはならない


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■地獄絵図の続き

2社からの不採用通知を受けたあなたは、再びハローワークへと出向いて、仕事を探し、そして紹介状を取り付けては、それぞれの会社へと、履歴書と職務経歴書を送付した。しかし、冗談かと思えるほど、結果は同じだった。履歴書が送り返され、そして「厳選なる審査の結果・・・」である。

もうハローワークになど頼ってはいられない。

あなたは、インターネットや求人情報誌などを調べては、電話を掛けたり、履歴書を送ったりした。しかし面接にまでたどり着く確率は極めて低かった。また、面接をしたとしても、その後に不採用通知を受け取る日々だ。

「何が悪いのだろう?」

俺は仕事ができる。スキルもあるつもりだ。輝かしき学歴はないが、それでも名の通った大学もでている。なぜだ。しかしここで、ちょっとしたことに気づく。

「年収の高い仕事を狙いすぎたか?また、管理職を希望したのは間違いだったか?」

そこで、仕事の幅を広くして、職を探すことににした。ところが、結果は同様に不採用が続いた。あなたは途方に暮れる。そうこうしている間に、退職してから1年の歳月が流れた。もうこれ以上、無職でいるわけには行かない。

貯蓄の多くを使い果たしていた。妻は、将来を案じてパートの仕事を始めている。妻に申し訳なかったし、子供にも示しがつかなくなった。

「とにかくは何か仕事をしよう」

あなたはとても焦っていた。しかし1年も求職活動を続けていると、50代の転職が如何に困難なものであるかを、身を持って知ることになった。また、正社員雇用は、まず望めないということも痛いほど理解できた。

それではと、派遣会社に登録をすると、意外に話が早かったが、オフィス派遣の仕事は、その多くが女性対象の求人だった。また、工場派遣の仕事もあったが、これは50代では無理ということだった。つまり、派遣の仕事すら自分には回ってこないことを知った。

あとは、交通整理、警備、コンビニなどが残った。年収は良くて200万円、悪ければ100万円台である。もう、どうにもならない。戻ることができない。大学生の息子も、家計を助ける必要を感じたのか、アルバイトを探した。しかし探しはじめた数日後には、仕事を得ていた。

あなたは息子に聞く。

「どうやったら、そんなにすぐにバイト先が見つかるんだ?」
「どうやってって、求人誌にある電話番号に電話をして面接にいっただけだよ」

驚くことに、ひとつのバイト先に電話を掛け、そして1回面接をして仕事を得ている。一方であなたは、あらゆる手を尽くして数十社へアプローチをしているにもかかわらず、面接の機会さえも得ることが出来ない。

そして気づく。

「若いということこそが、何にも増して大きな採用条件なのか・・・」

ところが、その若さは、すでにあなたにはない。それがないということは、つまりは、採用条件を満たしていないのだ。若さという採用条件を満たさずに、それでいて採用に至るには、よほど輝く学歴やスキルが必要となるのかもしれない。しかしあなたには、そんなものはない。

「いったいどうしたらよいのだ・・・」
あなたは、将来に大きな不安を抱えながら、今日もまた仕事探しを続けている。

 

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■仕事がないことイコール困窮生活

さて、いかがだったろうか。まさかこんなにも安易に仕事を辞めてしまう50代はいないと思うが、実は俺はそれに近い甘さを持って仕事を辞めてしまっている。これまでの例にもあるように、仕事を安易に辞めてしまった50代のその後は、まさに地獄絵図である。

人格を否定されたかのように、不採用通知が届く。誰も自分を必要としていないことを、イヤと云うほど知らされることになるのだ。仮に派遣社員やアルバイトに採用されたとしても、地獄から脱することはできない。労働条件は極めて劣悪であり、また賃金は恐ろしく安い。

運良く仕事を得ることができたとしても、末端のポジションに甘んじる必要があり、さらには、息子の年齢に近い上司から、あれこれと指示をされたりもする。すべてにおいて、あなたのプライドはズタズタに引き裂かれることだろう。それでも、切り替えができる方であれば、何とか生き抜いていくことができる。しかし、その切り替えが難しい人間は、きっと途方に暮れてしまうはずである。

生活は日々苦しくなり、困窮状態へと陥る。当然、家庭内は暗くなり、ちょっとしたことで口論となったりもする。あなたは、頭を抱えてしまうことだろう。そしてこう嘆く。
「俺の人生、何が間違っていたというのだ!」
しかしその答を、実はあなたは知っている。

安易に会社を辞めてしまったあの瞬間、人生は大きく変わってしまったのだ。

だからこそいえる。50代になったなら、次が決まるまでは絶対に仕事を辞めてはならない。安易な行動は、地獄行きのバスに乗り換えるのと同様のリスクがあることを、是非ともご理解いただきたいと思う。

・・・つづく

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