50代からの貧乏ながら気楽な人生

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フリーランスとして生き抜くためにあらかじめ知っておくこと


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先日の事だ。日雇い労働者としてある現場で働いていて、20代半ばの若者とこんな会話となった。

「実はボク、イラストが好きなんですよ」とドヤ顔の彼。
「へえ、そうなんだ」
「なので、近くフリーになろうかと思ってるんです」
「そりゃすごいね。クライアントのあては多いの?」
「いやぁ。今は特にはないですけど」
「それってフリーじゃなくて、ニートになるってことじゃない?」
「え?なぜです?」
「フリーを宣言したからって、誰も君に仕事を出さないと思うぞ」

いやはや。聞くとフリーという立ち位置がどのようなものかを知らなかったものの、カッコよさからそんなことを考えていたようだ。ネットなどで知名度を高めているのかを問うと、それもないという。

実はかつて私も、フリーランスのエンジニアとして生きていたことがあった。もう昔の事なので、技術自体は今は使い物にはならないが、それでもフリーランスとして生き抜くための方法は、これからフリーランスとして生きる人の参考になるかもしれない。よって今回は、そんなお話をしようと思う。

■そもそもフリーランスってなに?

これからフリーランスになろうと考えられている方からすれば説明は不要だろうが、フリーランスが何かを知らない方がいらっしゃるかもしれないので、簡単に説明をいれておくことにしよう。

フリーランス(freelance)とは、特定の組織や企業に属することなく仕事を得て働く個人事業者のことであり、一般に「フリー」などとも呼ばれている働き方だ。

「私はフリーのエンジニアです」

とまあ、こんな感じで使われることが多いわけだ。一匹オオカミとして生きているわけだから、そこには自由に生きる雰囲気満載であり、なかなかカッコいいものである。

しかしフリーとして生き抜くためには、それなりの決意とノウハウ、それに行動力が必要とな。単にカッコいいからとフリーランスへ転身するのはリスクがある。

■フリーランスのメリットデメリット

フリーランスは、これまでの説明からもお分かりのように一匹オオカミであるわけだから、正社員として働くのとは事情が大きくこととなる。

まずは収入面だが、仮にサラリーマンとして年収400万円の収入を得ていた人が、フリーランスに転身して、これまでのライフスタイルをそのまま維持するためには、この1.5倍から2倍程度は得る必要がある。つまりこの場合年収600万円から800万円程度は最低でも得なければならない。

フリーランスの場合、経費や税金のすべてを売上から支払う必要があることから、実質的な所得は、これらを差っ引いた部分しか使うことができない。つまりフリーランスとして得たお金とは、収入ではなく売上である。

この売上から経費や税金を差し引き、さらにはフリーランスを継続するための資金を捻出した残りが所得となるわけであり、入ったお金をそのまま使っていては、継続することは難しくなる。

また、フリーランスの場合、労働基準法の適用はない。あくまでも仕事単位での契約となることから、極端な話時給換算で100円であっても違法とはならない。その一方で、時給換算で1万円を得たとしても、契約が成立していればどこからも文句は出ない。

つまり、収入はピンキリであり、これを決定するのは自らの技術力や営業力にかかる。ちなみに、甘い評価をしてくれる会社は皆無なので、かなり気張る必要がある。

さらには、フリーランスの場合、黙っていて仕事が降ってくることはない。

朝会社に行くと仕事が山積みというのは、サラリーマンゆえの苦悩であり幸福でもある。フリーランスは、必死に仕事を得るための活動も並行して行う必要がある。そしてこの過酷な営業活動自体は、一銭のお金にもならないことも知っておく必要がありそうである。

実に過酷である。

その一方で、フリーとしての知名度を上げることに成功すると、業種にもよるだろうが、おおよそ仕事は舞い込むようになるし、単価もそれなりに上がっていく。

仕事を選ぶことができるようになれば、半年程度で1つのプロジェクトを完了させ、残りの半年を海外でのんびり過ごすといった生き方もできるようになる(まあ、実際問題として普通は怖くてできたものではないが。しかし実際にそんな生活をする人もいる)。

実力勝負の世界なので、多くの脱落者が出る一方で、自己のブランディングに成功すると、サラリーマンには味わうことができない世界で生きることができるという魅力もある。なお、現在のフリーランスには大別して二つの形態があるように思う。

■あまりお勧めはしないクラウドソーシング

まず一つ目は、クラウドソーシングを活用するという方法だ。クラウドソーシングとは、不特定多数の人(クラウド)を集めることで、何らかのものを作り上げていくことであり、最近ではこれをサービス提供するクラウドソーシングサイトも多く登場してきている。

つまり、ある仕事に特化した技術力を求める企業や人と、仕事が欲しいと考えている人をつなぐビジネスである。

このサービスを用いれば、仕事は比較的容易に得ることができる。このため、この形態での働き方をフリーランスと認識されている方も少なくないようだ。

しかし私としては、この働き方でフリーになることはあまりお勧めできない。というのも、発注単価が異様に安いのだ。ちなみに作業量から時間を割り出した場合、その時給単価が数百円にも満たない場合がある。最近ではこれを問題として行政にも動きがあるようだが、改善は難しいかもしれない。

ただしクラウドソーシングで仕事を得ている人の中にも猛者はいるもので、自らの独創的なアイディアをもって成果物を納品することでクライアントからの信頼を得て、徐々に単価を上げる主婦などもいらっしゃる。ただし、誰にでもできる芸当ではないと考えた方が良い。

なお、IT技術者の場合には、クラウドソーシング以外にもエージェントの存在がある。営業力をフルに活用し、企業から案件を集めるとともに、そこから手数料を差し引いてフリーランスに発注する企業である。

エージェントにもピンキリの品質があるので一概にお勧めできるわけではないが、それでも、10社程度に登録をしておくと仕事を得るのは楽になる。IT技術者の場合、おおよそクラウドソーシングのような低単価での発注はないので、技術力があれば、そして仕事を絶やさないようにマネジメントをすれば、そこそこの収入で食いつなぐことはできる。

■自分でクライアントを探し続ける道

クラウドソーシングやエージェントなどを使わずにフリーランスが生きる方法もある。それが形態の二つ目ということになる。

これは、仕事は必ず直にクライアントから得るという方法である。ただし常に営業力を駆使し続ける必要がある。

関連企業に対して常に営業を仕掛ける。一社から仕事を得られたとしても、常に企業訪問を続けることで、自ら得意先を5社、10社と増やしていく方法だ。

フリーランスではこれらのクライアントからの受注を並行して受けることはできないが、とにかくは仕事を得られる口は常に探し回る。

「大きな受注がとれる1社を見つければそれでいいのでは?」

と、思われる方もいらっしゃるかもしれない。しかしこれはダメである。その1社に依存していると、そこが切られれば終わりである。また、その事情を知り抜いているクライアントは、単価を下げ始めるかもしれない。つまり足元を見られてしまう。これでは単なる下請けに成り下がってしまう。

よって、必ずポートフォリオを構築し、受注先を複数保持しておく必要はあるわけだ。なお、この形態でフリーランスを続ける場合、以降、法人化する道が開かれる。

仕事を得られるサービスを安易に使うのではなく、自らの力でクライアントを得て、直に仕事を得らえる状況を構築しつつブランディングを上げていく。するとあとは、徐々に社員を増やしながらも、複数の仕事を得ることができるようになるからである。

容易に実現できることではないが、それでもあなたにそれなりのスキルと行動力がおありであれば、そして頂点を目指したいとお考えなら、そんな道もあることをご理解いただければと思う。

 


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