50代からの貧乏ながら気楽な人生

ミドルの視点から見たさまざまな問題やネタを綴ります。

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貧乏人から見た貧困基準と貧困回避策


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ネットだったか雑誌だったか忘れてしまったが、正社員になれなかった50代の男が、夕食は毎日、納豆ご飯か卵かけご飯だけといった記事があった。ミドルの厳しい貧困事情を紹介する記事だったかと思う。

ジャーナリストによる取材記事だったかと記憶しているが、この手の記事は、書き手ご自身の貧困基準がにじみ出るので読んでいて面白い。というのも、夕食に毎日納豆ご飯か卵かけご飯を食べることを貧困の証として紹介しているわけであり、つまり書き手はこれを貧困として認識していることがうかがえる。

しかし、貧乏生活が板についている私からすれば、納豆ご飯や卵かけご飯を毎度夕食に食することができるのであれば、食において困窮状態にはないんじゃないの?と考えてしまう。今回は、貧乏人から見た貧困基準についてお話をしてみることにしたい。

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■知らないと意外にかかる米のコスト

記事に登場していた正社員になれなかった50代の男性は、毎日夕食に納豆ご飯か卵かけご飯を食していることから、独身であることがうかがえる。さすがに結婚をしていればこのような食生活にはならないからだ。また、毎夕食とあるので、つまりは毎日ご飯は食べられていることがわかる。

ということは、まともな食材も買うことができない、つまりは一食に卵や納豆しか用意できないという部分にスポットをあててこれを貧困と称していることになる。ところがである。

米が買えて、卵と納豆が買えるとなると、実は食生活はいくらでもひろけることができるものだ。

まずは米だが、独身男性の場合、その多くが一般的に売られている新米やブランド米を購入しているはずである。というのも、これが最も手軽に購入できるからだ。また、中には米を研ぐのが面倒とか、一度に10kgから30kgの米を購入するのは重いからと、こまめに2kgの無洗米を購入することもあるようである。

ちなみに、ブランドの2㎏無洗米を何の意識もなく店で購入すると1500円以上もすることがある。美味しくて楽に炊くことができるので、単身者に人気だという。これだと10kgで7500円、30㎏で22,500円にもなる。

ところが新米やブランド米にこだわらなければ、5000円から6000円で30kg程度の米を買うこともできる。このケースでの差額は15000円以上となる。古米やブレンド米の場合、味はかなり落ちてしまうが、炊く際にはちみつやサラダオイル、料理酒などを少量加えることでおいしく炊ける場合もある。水の量を少し多めに炊くといった方法もある。

この記事の男性がどのような米を購入しているかは定かではないが、つまり、米を毎日食べることができるということは、それだけ食費を圧縮する余地があることを意味する。

■米、納豆、卵のコストから広がる食生活

米でコストを圧縮することができたならば、圧縮分でさまざまなものを買うことができる。まずは主食部分だが、米のみならずうどんやソバ、パスタ、トーストなど、いずれも安価だ。また、健康面を気遣って炭水化物を削減する一方で、そのコストを肉や魚、野菜へと振り分けることも可能となるはずである。

たとえば、豚のひき肉や細切れなどであれば、100gあたり100円台での購入が可能だ。肉は少量ずつ分けてラップに包み冷凍してしまえばいつでも料理に使うことができる。魚については、さばいたり調理するのが面倒という場合には、安い缶詰を買ってくるのも良いかもしれない。

野菜は一人暮らしであれば、少量づつ多品目購入することで、食生活を豊かにすることができることだろう。モヤシも貧乏人にはありがたい食材である。30円で一袋購入できるからだ。ひき肉や細切れを少しフライパンで焼いて塩コショウ、そしてもモヤシを袋の半分程度加えて炒め、醤油で味を調えるだけでも十分に一食のオカズとなるものだ。

ちなみに納豆が30円、卵が1つ20円。仮に記事の男性がご飯に納豆と卵をかけて食したとすると、米のコスト以外に50円ほどかかることになるが、このコストでも十分にさまざまな料理を楽しむことができる。

なお、食材は多品目を目指せば、各々は少量で構わない。特に一人暮らしの場合は、ご飯の上に乗る程度のオカズでも栄養面で問題になることはない。無駄に食しても肥満や不健康になるだけである。

ということは、納豆一つ分のコストでも、ちょっと慣れれば様々な料理をつくることができるし、残れば次の食事に用いることもできる。ご飯とともに弁当箱に詰めてしまえば、それだけで手弁当を完成させることができる。

米、納豆、卵を毎食食べるコストを投じることができれば、やりようによっては食生活を広げることができるわけである。十分健康的に生きていくことができる。つまり、貧乏ではあるものの貧困状態ではないわけだ。

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■現状を見直すことで手にすることができる糸口

と、こう考えてくると、実は貧困状態はちょっとしたコツを取り入れるだけで回避できることになる。貧困を回避しても貧乏は貧乏だが、それでも困らずに生活できたり、収入の範囲内でわずかながらでも貯蓄を積み上げることができるようになれば、次第に生活に余裕を持たせることができるようになる。

ここでは数十円という中での食生活多様化の可能性にふれたが、生活全般を見渡すと圧縮することが可能な部分は他にもいろいろとあるものだ。

たとえば、7万円の家賃のワンルームに住まわれている方が、3万円のアパートを探して住み替えることができれば、これだけで年間50万円近い経費削減が可能となる。最近では敷金礼金ゼロの物件も少なくない。日々のコンビニ通いをやめるだけでも、月3万円程度の支出はすぐに圧縮することもできるし、浪費癖があるのであれば、お金を使わないで生活する意識を持つだけでも、月に数万円から10万円以上もの支出を削減できる場合もある。

楽しみながら生活のエコ化を図れば、働き方にも選択肢を増やすことも可能となるし、時間的に余裕を作り出すことができれば、その時間の中で、新たな収入源確保のための行動を起こすこともできるかもしれない。

無いものを欲したり、これまでの人生や現状を悔やむのではなく、今自分ができることを追求していくと、そこには問題解決の糸口が見つかるかもしれない。貧困の困窮状態から抜け出すための方法は、案外身の回りにいろいろと転がっているものなのだ。


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