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50代からの貧乏ながら気楽な人生

ミドルの視点から見たさまざまな問題やネタを綴ります。

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ワンコールワーカーの立ち位置が理不尽である理由


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■ワンコールワーカーの名前の由来

俺は週に何回かワンコールワーカーとして働いている。ワンコールワーカーの由来はご存知だろうか。ワンコールワーカーとは、つまりは日雇い労働者のことだが、朝家を出る時、現場に到着した時、そして仕事が終わった時、それぞれ業者に電話を入れてワンコール鳴らすことで状況を連絡することからこう言われる。業者側では着信しただけで誰からの電話かをシステムが把握するので、電話での会話は必要ない。通話料金もかからない。

あくまでも日雇いなので、業者は個々の行動を管理する必要がある。業者はクライアントからその日何名の労働者を雇い受けるかのオーダーを受けている。ところが労働者がいかなかったりすれば、そのオーダーに穴が開くことになることから、ワンコールで個々の労働者を管理するわけである。

さて、今回はワンコールワーカの立ち位置が、どのように理不尽であるのかをご紹介しようと思う。もし、50代でまったく仕事がなく、その日の仕事を得なければならないといった理由から、ワンコールワーカーとして働こうかとお考えの方がいらっしゃるのであれば、少しは参考としていただけるかもしれない。また、現在ワンコールワーカーとして働くお若い方に向けて、この仕事から抜け出すための方法についても触れてみたい。

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■ワンコールワーカーは日雇い労働者

ワンコールワーカーは、一日の単位において仕事を受ける。このため、明日どこで仕事をしているかはわからない。まあ、ある程度の実績がある場合や、クライアントが期間を限定して、連続で何人労働者をよこしてほしいとオーダーをした場合には、その期間、連続で仕事が発生することもある。ただ、この場合も1日の単位での仕事が連続して続く形で仕事を請け負うことにかわりはない。

よって、「明日から10日間で」という形で業者から仕事を受けたとしても、3日程度働いた際に「明日以降は人員が足りたので」と、電話一本で仕事がなくなることもある。また、クライアントの担当者の一存で、「あの人間は明日からいらないので」と連絡が入れば、その現場での仕事は突然打ち切りとなることもある。いかがだろうか。その日単位の請負労働者は、未来を見据えるどころか、明日仕事がどうなるかさえわからない不安定な中での生活を余儀なくされるわけである。

■日雇い労働者であることの弊害

ワンコールワーカーは、1日単位の仕事を請け負うわけだから、当然これを発注しているクライアント側も、その日にどのような人間が来るかを把握していない。ワンコールワーカーの対応は企業によってまちまちだが、毎日変わる労働者の名前を憶えている余裕はない。よってワンコールワーカーは、名前で呼ばれることはない。つまり個々のアイデンティティなどはワンコールワーカーには存在しないし、必要とされない。

「ちょっとそこ!」とか「派遣さん」とか「あんた」といった形で呼ばれるわけである。
また、起業側の担当者は、そんな顔も知らないその日のみの労働者に対して、コミュニケーションを深めようといった配慮を掛けている余裕はない。当然扱いのみならず、仕事の伝え方も散漫になっている場合が少なくない。そして仕事ができなければ「なんでこんな簡単なこともできねえんだよ」ということになる。

ワンコールワーカーはその日初めて現場で仕事をする。右も左もわからないまま、すぐに言われたことを始めなければならない。皆一生懸命やろうとするが、中にはうまくできない人間も少なくない。で、担当者が切れたりするわけである。

幸いなことに俺は地方都市のワンコールワーカーなので、通う現場も限られており、よって、多くの現場では名前で呼ばれるし、コミュニケーションも円滑にとることができている。しかし新しい現場に出向く際には、「あ、そこの人、ちょっといいですか?」といった形で話しかけられることになるわけだ。

また、現場においてワンコールワーカーを束ねるのは、サラリーマンとしても末端の部署に属する人々なので、若い人間が多い。また、若ければ相手の事情や状況などを把握するだけの能力はないし、そもそもそんな必要はないので、どうしても扱いがあらくなることが少なくない。企業によってはしっかりとしたマニュアルが作成されているところもあるが、ワンコールワーカーの扱いを、常勤のパートやアルバイトにゆだねているところさえある。自分の息子の世代から、「おい、お前!」などといわれることもあるわけだ。

■ワンコールワーカーに与えられる仕事

ワンコールワーカーに与えられる仕事は、総じて単純作業であることが多い。その日やってきて仕事をまかされるわけだから、簡単な説明で動ける程度の仕事しかできないので当然と言えば当然のことである。

単純作業なのだから、誰もができるだろうとお考えかもしれないが、これが結構難しい場合もあるし、力を必要とするものもある。これまで正社員の立ち位置で働いてきたものの、何らかの要因によってワンコールワーカーに落ちてくる人々も少なくないが、彼らは一様に、「こんな仕事をするとは思わなかった」と凹み「こんな仕事さえまともにできないのか」と再び凹むことになる。単純でつまらない仕事を黙々とこなすのは、意外にハードな事であることも、ついでに痛感することだろう。

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■ワンコールワーカーの収益とその内訳

ところが、時給は極めて安い。給与は時給制だ。しかもハンバーガーチェーンのアルバイトの方が時給は高い。また、旅費交通費なども出ることはまれである。首都圏や大都市圏ではありえないが、地方都市のワンコールワーカーの中には、1日7000円程度(首都圏などではもう少し高いかもしれない)の仕事に、往復のガソリン代と高速代で3000円近くかけてやってきた若者がいた。自宅から往復4時間もかけている。それを労働時間として考えた場合、12時間労働で4000円の現金しか残らない。時給換算で333円である。「昭和の中学生アルバイトじゃないんだから」といった言葉を飲み込む。

また、ワンコールワーカーの多くは失業保険やその他の福利厚生などはない。国民年金や健康保険は、薄給の中から支払う必要がある。当然退職金もなければ、ボーナスもない。病気で動けなくなれば、その時がホームレスへの入り口となることさえある。

頑張って仕事をしても、褒められることもなければ頑張った分の見返りを得ることもない。このような劣悪環境で、かつ薄給で、仕事に対するモチベーションを持つ事の方が不思議である。

■結果的に路頭に迷うこともあるワンコールワーカー

さて、いかがだろうか。劣悪な労働環境と薄給、自己のアイデンティティなども存在せず、仕事に対する面白味もなく、評価もなく、そして生き甲斐につながる要素もなにもないのだ。

「そんな劣悪な仕事、なぜやってるのさ?」とは思われないだろうか。「不満なら、そんな仕事やらなければいいだろう」とは感じられないだろうか。

ワンコールワーカーの労働者の多くは、何らかの要因において、一般的な労働環境から転がり落ちてきた人々と言える。当然の事、もっと安定した仕事、少なくても自己のアイデンティティを主張できる環境を望んでいる。

頑張ればそれだけその功績が評価される仕事をしたいと考えている。ところが、そんな仕事はない。皆、何度となく面接を繰り返すものの、採用通知が届くことがなく、とりあえずのお金を稼ぐ必要から、ワンコールワーカーへと落ちてしまえば、職歴に穴が開くことになり、その穴が障害となって正社員への道が閉ざされることになる。つまり、抜け出したくても抜け出すとっかかりがないわけである。

また、ワンコールワーカーは毎日仕事が得られる保証すらないので、持ち金は次第に減ることになる。中には家賃も支払えずに追い出されてしまう場合もあることだろう。路頭に迷う。そして住所がなければ、まともな仕事を探すことができない。 

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■ワンコールワーカーから抜け出すことができない理由

ところがである。ワンコールワーカーは、履歴書などなくても仕事を得ることができる。また、その日働いて、元請け業者の営業所に出向けば、夜には賃金を受けとさえできる。中には現場でそのまま日給を渡されることもあるのだ。路頭に迷い、カネもない人々は、1日の労働で1日の命を繋いでいる。仮に長期的な仕事が見つかるようであっても、このような人々は、その仕事に就くことができない。なぜかおわかりだろうか。

なぜなら、長期的な仕事の場合、給与は最大2ヵ月程度後ろの支給となる。彼らはそれまで食いつなぐ術がないのだ。つまり、動きが取れず、ワンコールワーカを続けるしか選択肢がないのだ。よってワンコールワーカーの中でも切羽詰まった人々は、ネットカフェなどで寝泊まりをしては、その日暮らしを続けることになる。また、カネがなくなれば、公園で寝ることになるわけである。

なお、地方都市におけるワンコールワーカーは、若干事情が異なる。俺はこれまで住まいを持たない人間に会ったことがない。皆それぞれ住まいを持ち、また、車を持っている人間も少なくない。

たとえば、農家の人がアルバイトでワンコールワーカーをしている場合がある。また、若者の中には、大きな夢を持ち、その夢に向かって歩むために、常勤で働くことを避け、生活費を最小限におさえるとともに、必要最低限のお金を稼ぎ、作り出した最大限の時間の中でその夢を温めている若者もいる。これらを見ると、どうやら首都圏や大都市圏におけるワンコールワーカーとは少々事情が異なるようには思う。生活費が安く済むという点も大きいことだろう。

■ワンコールワーカーになろうという方、ワンコールワーカーの方へ

なお、これからワンコールワーカーでもと思われている方は、これまでご紹介した実態をよく把握したうえで、ドアを叩いていただきたいと思う。また、しっかりとした夢をもってとか、他にしっかりとした目的がある場合意外は、この扉は開けない方が良いように思う。ツナギの気持ちでワンコールワーカーとなって抜け出せなくなっている人は意外に多いからである。

また、現在ワンコールワーカーである若者が、もしこれをお読みなら、いち早くこの世界から抜け出すための努力を始めていただきたいと思う。若ければ必ず夢は叶うからだ。

それにはまず、薄給の中からでも、最小限の生活費に留め、残りのお金を毎日口座に入金して貯蓄を始めることをお勧めしたい。「せこくカネなんか貯めるんなら、使っちゃったほうが楽しいじゃん」と思われるだろうか。しかしお金とは自由を得るための唯一のパスポートでもある。お金は、ある程度まとまれば、自分の代わりに働いてもらうこともさえできるものなのだ。

仮に実家をお持ちなら、一人暮らしはやめて実家に戻るのが良いだろう。現状ネットカフェでの生活をされているのであれば、どんなにボロでも狭くても構わないので、自分の住所を持つことである。住居を持たない生活は、意外にコストがかかるからである。また、首都圏の場合は救済機関などもあるようなので、そこに相談をしてみるのも手である。

大都市圏や首都圏などでワンコールワーカーをされていらっしゃるのであれば、地方都市に拠点を変えることを検討されることも選択肢のひとつだ。都市にもよるだろうが、政令指定都市の規模であれば、ワンコールワーカーの仕事はあることだろう。住居においても、最低で家賃2万円程度のワンルームを探すことができる。また、入居時に保証人を立てる必要がなく、礼金や手数料を含めても5,6万円程度で入居できる部屋もあるからである。

自分の住所をもったならば、次は安定した仕事探しだ。若ければ、そして仕事をより好まなければ、正社員の道も開かれるかもしれない。ちなみに営業職などいかがだろう。仕事自体大変だが、それでも間口が広い職種と言えるかもしれない。正社員ではなくても、比較的長い契約期間の仕事は探せばある。工場系の派遣であれば、寮完備の仕事も多く存在する。まずはワンコールワーカーから抜け出すことを考て計画を立て、日々歩み始めよう。

常勤の仕事と自分の住所を持つことが出来たなら、さらに貯蓄を積み重ねるとともに、より安定した条件での仕事探しを、仕事の合間に続けることである。徐々にで良いので、安定方向へと歩んで行っていただければと思う。必ず道は開かれる。しっかりとしたプランをもって日々歩んでいけば、それは必ず実現するものだからだ。

 




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