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50代からの貧乏ながら気楽な人生

ミドルの視点から見たさまざまな問題やネタを綴ります。

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パナマ文書とタックスヘイブン対策税制


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いわゆる勝ち組といわれる企業や資産家の方々に戦慄が走っている。パナマ文書の露呈である。タックスヘイブンにおいての会社設立を代行するパナマの法律事務所から、40年分の内部文書が流出したからだ。

真意の程は定かではないが、この文書には、各国の大統領や首相、その親族などによる法人などが名を連ねているという。また、日本の大手企業や資産家などの名前が確認できるのだそうだ。さて、では大手企業や資産家は、なぜこれらの情報の露呈に恐怖するのだろうか。また、そもそもタックスヘイブンとは何なのだろうか。

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■タックスヘイブンとは何か

タックスヘイブン(Tax haven)とは、一定の課税が軽減、もしくは完全に免除される国や地域のことであり、日本では租税回避地と訳されている。つまり、税率が著しく低いか、もしくは無税となる国や地域を、タックスヘイブンと呼ぶわけである。

「無税の国があったからって、日本じゃないわけだし関係ないんじゃないの?」

と、そう思われるかもしれない。しかし実は、タックスヘイブンを用いることで、日本においても税金を逃れることが可能となる。

たとえば、ある日本法人が海外法人に対してお金を貸したとしよう。日本ではマイナス金利でお金にお金を稼がせることが難しいので、そんなビジネスモデルを持つ企業はいらでも存在する。お金を貸せば、その分の利息を得ることができるが、利子は所得なので当然の事税金がかかる。

しかし可能であるなら、税金などは納めない方がお得である。誰もが考えそうなことである。この場合、タックスヘイブンに子会社を作る。そしてこの子会社に資金を移し、子会社経由で海外法人にお金を融資する。すると、子会社は利子収入を得ることになるが、タックスヘイブンの法人なので、これに税金はかからないのだ。タックスヘイブンを経由した税金逃れはのモデルは、これ以外にも多数存在する。いかがだろうか。美味しいお話だとは思われないだろうか。

■タックスヘイブン対策税制

日々の生活さえもままならない低所得者層からすれば、税金を逃れる大手企業や資本家の実態は、実に不快に見えるはずである。

しかし、タックスヘイブンを用いること自体は現状、違法行為とはみなされない。また、法治国家において、それが合法であるならば、何の問題もないように思われる。しかしもし、まったく問題がないのであれば、パナマ文書が露呈したところで、何も恐れることはないはずである。

さて、では海外の子会社を経由した資金の流れにおいて、タックスヘイブンを介することで、無条件に税金を逃れることはできるものだろうか。実は、世の中それほど甘くはない。

タックスヘイブンには、タックスヘイブン対策税制というものがある。タックスヘイブン対策税制においては、要件を満たさない海外法人の利益は、本社に対する配当とみなされ、本社の総収入に算入し、合算課税の対象として申告する必要があるのだ。

ちなみにこの要件とは、タックスヘイブンの子会社の50%を超える株式を日本企業もしくは日本の個人が所有するか、もしくは子会社の所得に対して課される実質税負担率が20%以下の場合には、事業基準や実体基準、管理支配地基準などの定性的基準が設定されており、これを満たさなければ、課税対象となるというものである。つまり、タックスヘイブンにおける子会社に、経営実績やしっかりとした拠点がなければならず「実体のないような会社ではダメね」との規制がなされている。

しかし実際には、タックスヘイブンの子会社のすべてが、この要件を満たしているわけではない。また、タックスヘイブンを介している場合、実際にその法人に対するお金の流れや出所についての追及を受けることも少なくない。

企業の多くは、この部分にもしっかりとした透明性を貫いていることだろう。すべてにおいてオープンになっていれば、それはそれで何の問題もないことになる。ところが、多くの企業や資産家が恐怖しているところを見ると、あまり突っ込まれたくない素材がそこには多々存在する可能性が高い。

さてさて、国税庁は今後、どのように動くのかが気にかかる所である。また、政治家によってこの問題の追及はなされるのだろうか。いや、そこまでの力と勇気のある政治家は、現在の日本にはいないだろうか。

■大手や資産家が税を逃れると多くの人が困窮する事実

「大手企業や金持ちのやることだし、俺には何にも関係ないね」
お金持ちの効果的な税金回避を不快には思うものの、自分にはまったく関係のない話だと考えられている方も多いことだろう。しかし実は、大手企業や資本家などのこれらの行為は、私たちの生活を著しく貧しくしている。

現在、タックスヘイブンに保有される富裕層の金融資産は、2000兆円を超えると試算されている。また、タックスヘイブンは企業の内部留保拡大の温床にもなっている。

問題なのは、これらの莫大なお金やその運用に対して、税金の徴収がほぼなされていないという点である。企業には内部留保が膨れ上がるにもかかわらず、日本の財政はひっ迫している。よってこれが消費税やその他の各種税の増税へと転化されることになる。つまり、日々真面目に働く人間は、薄給の中からしっかりと税金を支払っているのにもかかわらず、資本家は、本来であれば支払うべき税金を逃れ、その結果として格差社会が拡大している。

内部留保されるお金は、市場には流れないので、経済の活性化に貢献することはない。何も良いことはないばかりか、真面目に働く多くの労働者が、日々の困窮生活を余儀なくされることになっているのだ。

よってこのような抜け道は、しっかりと塞ぐ必要がある。少なくとも、利益を計上したのであれば、それに対する税金をしっかりと納めなければならない税制を定めていただきたいと考える。

内部留保の膨大な資金が市場に流れれば、今後の日本経済も、徐々にデフレからの脱却が可能となることだろう。使われずに積み上がるだけのお金を、しっかりと市場に流すことができる仕組み作りを、そして、公平性の高い税負担の実現を、是非とも率先して行っていただきたいと考えている。これこそが、格差社会の是正や、日本経済復興の具現策となり得るからである。

 




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