50代からの貧乏ながら気楽な人生

ミドルの視点から見たさまざまな問題やネタを綴ります。

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中国の現在と未来を考える

■なかなか崩壊しない中国経済

中国の金融市場が、昨年大暴落に見舞われたことについては、誰もが知ることであるはずである。暴落に歯止めがかからず、株価表示パネルの前で呆然としている投資家の顔がニュースにもなっていた。

積極的な公共投資事業の末に、高層ビルが乱立するゴーストタウンが生まれたことも広く報道されたし、ここのところ、日本での爆買い中国人観光客も激減するなど、マスコミの報道を見ていると、中国経済もそろそろ終わりなんだろうと思われている方も少なくないはずである。

中国経済の崩壊は、現在では全世界的に影響を及ぼす可能性が高く、中にはリーマン・ショック以上の影響を及ぼすと懸念する経済学者も少なくない。で、その時はいつ訪れるんだろうと思っていると、これがなかなかやってこない。さて、中国ではいったい何が起きているんだろうか。

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■爆発的な拡大を遂げている中国の内需

俺は中国へ行ったことがない・・・あ、香港経由で深センへ行ったことがあったか。しかしまあその程度なので、中国のことは全くと言っていいほど知らない。また、経済についてもまったく知識のない底辺男なので、あれこれと語ることもできない。だから中国が現状どうなっているのかは、まるでわからない。

ただ、IT市場が急成長しているらしいことは容易に知ることができる。中国のIT業界としては、百度(バイドゥ)、阿里巴巴(アリババ)、騰訊(テンセント)の急成長はマスコミでもよく耳にするし、ネットを使っていればおおよそその成長ぶりを感じることができる。ちなみにこの3社の頭文字をとって、BATと呼ばれていたりする。

中国では、インターネットにも完全な統制が敷かれていることから、いわば閉鎖的な環境が構築されている。中国では自由に世界の情報にアクセスできず、情報は統制ならびに制限がなされている。この規制の回避策として、VPN(Virtual Private Network)を用いる方法があるが、中国はVPNについても全面禁止の方向で動いているようである。

中国では、米国をはじめとするグローバル企業が参入することが難しいため、中国のIT企業が国内で成長できる環境が備わっている。BATの急成長もそんな後押しがあるようにも思える。また、中国におけるネット利用者は、すでに7億人に迫る勢いであり、すでに米国人口の2倍を超える。スマホの保有率は都市部で日本をすでに超えているし、農村部への普及も、急速なインフラ整備もあって急速に進んでいる。つまり、現在においては、中国国民の誰もがネットを使える状態にあるわけである。

■中国全土で可能なネットショッピング

中国では現在、内需拡大政策を推し進めている。この政策に、インターネットやスマホの爆発的な普及は、大きな追い風として機能することになった。

これまで都市部以外に住む人々は、物を購入することができなかった。買いたくても近くにショップがなかったからだ。しかし現在では、手にしたスマホから何でも購入することができる。宅配便市場も急成長を遂げており、EMSや三通一達、さらにはFedExやDHLなどの外資参入により、すでに配送エリアは全国の95%に迫る勢いだそうだ。つまり、中国国民は、手にしたスマホで商品を購入し、それをすぐに手にすることができるようになっている。

現在、中国の人口は14億人程度。世界で最も多く人が住むこの国において、ネットショッピング環境が、中国全土で同時多発的に実現したことを想像していただきたい。実はこのことが、すでに終わってしまっているはずの中国経済を大きく支えているのみならず、急速な成長への切り返しを実現しているわけである。

■コンピュータや人工知能技術で首位に?

中国のITにおける進化はとどまるところを知らない。そもそもコンピュータの生産量はすでに世界トップをキープしている。ただし、中国における生産品の多くは、米国や日本などの出資が絡む。

「組み立てるだけだから、安い人件費の中国が適しているだけでは?」とそう思われるだろうか。確かにそんな流れもあるのだろう。しかしながら、中国のスーパーコンピュータは、すでに日本の「京」と張り合っている。また、人工知能のレベルにおいては、日本の技術を凌駕するものとなっている。

これは人工知能とはいいがたいが、日本ではLINEでトークできる女子高生AI「りんな」が話題で広く知られている。中国においては「小冰(シャオアイス)」が人気だが、シャオアイスは、りんな以上に多彩な機能を有している。たとえば、電話番号を登録して養子にすることにより、パーソナル環境において人工知能が機能し、ユーザ独自の志向に対応した提案をしてくれたりする。中国は、IT市場において、すでに世界のトップランナーに位置づけられており、この勢いは、今後さらに加速するものとされている。

そんな中国なので、一時的な金融市場の暴落は、そのまま崩壊にはつながらないかもしれない。爆発的拡大を実現する内需は、更に拡大を続けるはずである。ほしいものがユーザ層に行き渡っていない市場は、供給側からすればあまりに美味しい市場といえるだろう。これは、敗戦から立ち上がる際の日本を思い出してみていただければ明らかだ。爆発的な需要は、長期に渡る高度経済成長を実現した。もしかしたら中国もまた、そんな流れで内需をさらに拡大し続けていくのかもしれない。

中国が今後、さらに富を得ていくと考えると少々怖い。また、そんな中国は、人工知能やコンピュータ市場においても、世界を牽引するとなると・・・。

■しっかりと把握しておくべき中国国防費の推移

最後に中国の気になる数値をご紹介しておこう。これには下手な説明をするよりも、まずは棒グラフを一枚ご紹介しようと思う。

 

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防衛省・自衛隊:防衛関係費の現状について

 

このグラフ、防衛省から拝借したものであり上のリンクから参照することができる。簡単に補足すると、中国と日本の国防費の比較である。少々データが古いのはご愛嬌だが、この中で、赤い棒が中国が公表する国防費の推移、その横の短く青い棒が、日本の防衛関係費の推移である。

さて、今後も大きな糊代がありそうな大国中国と、デフレ経済からも脱することができず迷走を続ける日本。防衛費はこのままで良いのかとの疑問がわかないだろうか。また、人工知能においても今後急速な発展を遂げ、しかも内需において爆発的な拡大をしている中国は、日本の隣国であり共産主義国でもある。

平和維持に防衛必要なしなどと言っていられるのだろうか。この辺について日本国民は、もっと真剣に考えておくべきなのではないかと思う今日この頃である。

 

 


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