50代からの貧乏ながら気楽な人生

ミドルの視点から見たさまざまな問題やネタを綴ります。

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賃金部分のみに問題があるわけではない格差

■全労働環境で発生している賃金格差

格差社会が大きな問題となってきている。このため政府では同一労働同一賃金に向けた動きを見せ始めているが、現状においては、大きな成果を生みだしてはいない。また、今後政府がどのように動いたとしても、格差問題は早々には解消されない。

なぜなら、格差社会とは、資本主義社会の成熟期において、当然起こり得る状態であり、いわば自然の流れと言えるからである。しかしそれでも、是正の必要があることから、今回はこの点についてふれてみたい。

そもそも格差はどこ生じているのだろうか。最も多く取りざたされるのは、賃金格差だといえそうである。賃金格差は、全労働環境に発生しているといえる。

正社員として働くサラリーマンとて、賃金格差の不満を持って生きているはずだ。会社に対して大きな貢献を果たしている社員よりも、日々そこにいるだけといった社員が、高い給与を得ていることは珍しい話ではない。

ところが、サラリーマンからの不満は大きな社会問題にはならない。それぞれが不満を抱えているものの、それを社会問題にまで発展させる意味がない。なぜなら、不満はあるものの、生活は成り立ち、家族を養う状況が得られている。あえて騒ぎを大きくして、この状態を失うリスクの方が大きいからである。また、格差があるとはいえ、実は賃金のみの不公平性であり、それは大きな格差とはいえないのだ。

では、大きな格差は、どこに生じているのだろうか。また、何が問題となっているのだろうか。

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■問題になるのは賃金格差のみではない

実は、格差問題は賃金のみにあるのではない。労働によって得られる報酬は、賃金のみではないからである。

格差の問題化は、多くの場合末端労働者層部分で生じる。末端労働部分においては、正規労働者と非正規労働者が同じ作業をしている現場もある。同じ労働をしているのにもかかわらず、給与に倍以上の開きがあることもある。すると、非正規労働者からは大きな不満が噴出する。これは当然な話である。ところが、不満の源泉は、賃金格差のみにあるわけではない。

労働とは、体力や知力を用いて賃金や報酬を得るための活動といえる。この定義そのままであれば、働いて給与を得ることにより、労働対価の賃金を手にすることになる。ところが、私たちが労働から得るものは、それだけではない。

同じ労働をしていながらも、自分の倍の報酬を得ている正社員には、ボーナスも退職金もある。たとえ労働賃金が時給換算で同じになったとしても、どうしてもこの部分の格差は残ってしまう。さらには、非正規の場合、仕事をいつまで続けることができるかといった不安部分も大きい。まともに生活ができず、家族を育て上げることもできず、将来には暗雲が立ちこめており、しかもこの状況から脱する手だてがなんらない。

■付加的条件を加えた正規、非正規、そして公務員の報酬格差

正規労働者と非正規労働者の賃金には格差がある。加えて安定性を報酬として考えた場合、「正規労働者の報酬=賃金+ボーナス+退職金+適度な安定」となる。一方で、非正規労働者の場合は、「非正規労働者の報酬=賃金/2」のみとなる。つまり賃金格差にとどまらない、大きな報酬格差が生じているわけである。

ちなみに、現在では公務員の待遇が問題となることがある。公務員の報酬はどうだろうか。「公務員の報酬=高い報酬+各種手当+ボーナス+退職金+手厚い福祉+絶対的安定」となっており、しかもその報酬は、国民が過酷な労働の末に得た給与や企業の利益によって得られていることにある。

公務員の給与水準は、大手優良企業の平均給与水準にありながら、しかも、違法行為などの大きなトラブルを起こさなければクビになることはない。倒産もなければ、大災害でも雇用が奪われることはない。このように、複数の待遇が相まって、民間の不満を煽っているわけである。

■大きな報酬格差の是正策

さて、これらの不公正を解消するためには、どのような是正策が有効となるだろうか。明らかに言えることは、単に賃金を同一にしたからと、問題は解決しないという点だ。

実現することはないだろうから、あくまでも絵に描いた餅ではあるが、もし不公平性を是正するのであれば、賃金に加え、安定性などの付加的な報酬を加味してバランスを取る必要がある。

たとえば、安定性を得られないのであれば、その分、報酬を高くすることが必要となる。つまり、公務員よりも民間の正社員が、正社員よりも非正規労働者が、相対的に高い賃金を得る必要があり、これが実現することにより、公平性は保たれることになる。

同一労働同一賃金のみでは、問題は改善されない。むしろ同一労働同一報酬とし、賃金のみならず労働によって得られている付加的な報酬をも考慮しつつ、対策を図る必要があるわけである。

■賃金格差自体は生じて良い理由

なお、このような論理を展開すると、公務員や正社員からも不満が出るはずである。彼らは子供の頃から必死に勉強を重ね、しっかりとした大学へ進み、その結果として現在の地位を得ている。そんな努力の末に勝ち得た立ち位置と、末端の労働者との賃金が同じであるのは納得がいかないはずである。よって、賃金において格差が生じていても、それは、不公平性を高めることにはならないと感じることだろう。

ただし、だからといって非正規労働者が日々労働をしながら家族を持てないでいいという理由にはならない。賃金格差はあったとしても、労働者は、働くことで家族を養いう必要はあることだろう。よって、不安定なマイナス面を補てんするだけの報酬は得てもおかしな話ではない。豊かではなくても、日々働くことで、家族を持ち、子供を育てるだけの生活環境は、保障されるべきだ。

そしてこの部分の是正義務は政府にある。なぜなら、現在の非正規労働者の多くは、憲法で保証された国民の権利さえも担保されていないからである。

 




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